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クレジットカード会社がポイント還元してくれる理由
クレジットカードを使うメリットの1つとして、買い物金額に応じてポイントが貯まることが挙げられます。
ほぼすべてのクレジットカードは、カードで支払った金額の0.5%〜数%分がポイントとして私たちに還元されるしくみです。
なお、具体的にどれだけのポイントが還元されるかは、クレジットカードの種類や利用する場所により異なります。
ただ、クレジットカードのポイントで家計を節約したい方の中には「なぜクレジットカード会社はポイントをくれるの?なにか裏がある気がして怪しい…」という疑問を持たれる方もいらっしゃいます。
そこでここでは、カード会社がポイント還元してくれる理由を説明します。
カード会社はカードでの支払い金額を増やしたい
カード会社がクレジットカードの利用金額に応じてポイント還元してくれる理由は、多くの人に、多くの金額をカードで支払って欲しいからです。
カード会社は、発行しているクレジットカードの支払総額が増えれば増えるほど大きな利益を得ることができます。
そこでカードでの買い物金額に応じてポイント還元することにより、クレジットカードによる支払金額を増やしたいと考えているのです。
多くの方は「カードで支払えばポイント還元されて得だから、現金ではなくクレジットカードで支払おう!」と感じますし、さらには「せっかくクレジットカードでポイントを貯めるのだから、ポイント還元率が高いカードを選ぼう!」と考えます。
そこでカード会社は他社よりもポイントが貯まりやすくお得なクレジットカードを競って発行しています。
ただ、ここまでの内容だと以下のような疑問は解決されていません。
カード会社は利益を出すためにクレジットカードを発行しているはずなのに、ポイント還元すれば利益がないのではないか?
カード会社はクレジットカードの支払い金額に応じて、お店やサイトから「手数料」を受け取ることにより利益を挙げているのです。
カード会社の収益の1つが「加盟店からの手数料」
カード会社の複数ある収益の1つが「加盟店からの手数料収入」です。
加盟店というのは、クレジットカードで支払いができるお店やインターネットサイトのことです。
お店やインターネットサイトがクレジットカードによる支払いを受け付けるためには、カード会社に申し込んで「加盟店」になる必要があります。
私たちが加盟店でクレジットカードを使って支払った代金は、1か月分をまとめてカード会社から加盟店に支払われます。
このとき、加盟店はカード会社に対して、カード利用代金の5%〜10%程度を「加盟店手数料」として負担しなければなりません。
この加盟店手数料が、クレジットカード会社の利益になるしくみです。
なお、加盟店手数料が具体的に何%になるかは、加盟店の業種やカード会社により異なります。
そして、加盟店手数料はすべて加盟店が負担しなければなりません。
クレジットカードの支払いだからと言って、私たちがお店やサイトに支払わなければならない金額が高くなることは一切ないので安心してください。
ここまでの説明でわかるように、カード会社の加盟店収入はクレジットカードの支払い金額に比例して大きくなります。
この加盟店収入を増やすために、カード会社は私たち消費者にポイント還元してくれるというわけです。
加盟店収入はカード利用代金の5%〜10%なので、そのうちの0.5%〜1%を還元しても十分な利益を出せます。
加盟店がクレジットカードを導入するメリット
先ほど、加盟店収入はお店・サイトがすべて負担しなければならないと説明しました。
これだと一見、加盟店はクレジットカード支払いを導入すると損になるように感じます。
確かに加盟店としては、現金での受け取りだと発生しない手数料を支払うという意味では利益が減ってしまいます。
ただ、手数料を支払ってでも得られるメリットが3つあります。その3つのメリットについて説明します。
1.導入するだけで集客につながる
加盟店がクレジットカード支払いを導入する1つ目のメリットは、集客につながることです。
最近では、お店や会計でクレジットカード払いができるのが当たり前になっています。
このような状況だと、クレジットカード払いができないという理由だけでお客さんに敬遠されてしまう恐れがあるのです。
お客さんが減ってしまえば、加盟店手数料どころか売上そのものが減少してしまいます。
クレジットカード払いを導入すれば、このような売上減少を避けることができます。
2.1人あたりの売り上げが増える
加盟店がクレジットカード支払いを導入する2つ目のメリットは、1人あたりの売上が増えることです。
お店でお客さんが商品やサービスを欲しいと思ったものの、財布に入っている現金が足りないから購入してくれないことがあれば損失です。
また、インターネットサイトでも手持ちのお金がなかったり、銀行やコンビニから代金を支払うのが面倒に感じて購入されないこともあります。
このようなときにクレジットカード支払いを導入していれば、手持ちの現金がないお客さんも商品・サービスを購入してくれますし、インターネットサイトでもその場でカード決済により購入してもらうことができます。
こういった売上は、もしクレジットカード支払いに対応していなければそもそも発生していないものです。
そのことを思うと、加盟店手数料を支払っても売上の増加が期待できます。
3.現金管理の手間やリスクが減る
加盟店がクレジットカード支払いを導入する3つ目のメリットは、現金管理の手間やリスクが減らせることです。
飲食店や小売業などでは、お客さんから受け取った現金の保管や計算はさまざまな問題があります。
現金が従業員に横領されてしまう危険性もありますし、毎日の売上を計算するために大量の現金を数えるのはかなり手間がかかる作業です。
また売上の計算を従業員に任せる場合、人件費を支払う必要があります。
その点クレジットカード支払いなら、売上は月に1度などのペースでカード会社からまとめて入金されます。
また売上金額は1日や1か月といった単位で確認することが可能です。
クレジットカード支払いに対応しているからといって現金の管理がゼロになるわけではありませんが、それでも日々の売上管理や横領のリスクを小さくできます。
このような横領による損害や売上集計のための人件費を削減できることを思えば、クレジットカードの加盟店手数料を支払っても利益が増えるというわけです。
ポイント還元率1%以上のカードを選ぶことをおすすめ
クレジットカードでポイント還元される理由は、ここまで説明したとおりです。
クレジットカードのポイント還元というしくみによって、私たち消費者とカード会社、加盟店の3つは誰も損をしないどころかむしろ得をしています。
ですから、安心してポイント還元率が高いクレジットカードを選んで活用すべきだと言えます。
なおクレジットカードのポイント還元率は、カードの種類により異なります。
せっかくクレジットカードを利用してポイントで貯めるのであれば、できるだけポイント還元率が高いものを選ぶことをおすすめします。
現在発行されているクレジットカードのポイント還元率は0.5%が平均で、1%以上あれば最高水準です。
ポイント還元率1%のクレジットカードも複数発行されているので、このようなクレジットカードを選ぶことをおすすめします。